眼科|一般財団法人 京浜保健衛生協会

検査結果項目

眼科

【眼底検査】

眼底検査は眼底の写真をとり、動脈や網膜、視神経などを調べます。
※当協会では散瞳剤は使用しません。
眼底(血管や網膜)を直接観察できますので、動脈硬化の程度や糖尿病性の網膜の変化などの情報がある程度得られます。

眼球の水平断面図

 

◆おもな所見の説明
乳頭陥凹
視神経乳頭はもともと少し陥凹(生理的陥凹)していますが、その程度が通常より強い所見で、緑内障などでおこります
黄斑部変性
視力に一番大切な黄斑部に変性がある所見です
加齢が原因の場合が多く、視力低下を伴ったり、視野の中心部が歪んで見える場合は要注意です
糖尿病網膜症
血糖値の高い状態が続いたために網膜の血管がダメージを受けた所見です(糖尿病の3大合併症のひとつです)
ダメージの程度によって下記の軽症単純網膜症から晩期増殖網膜症までの病期分類に分けられます
<福田分類>
AⅠ
軽症単純網膜症
毛細血管瘤または点状出血がみられます
AⅡ
重症単純網膜症
しみ状出血がみられます
AⅢ
軽度増殖停止網膜症
陳旧性の新生血管(出血しやすい血管)がみられます
BⅠ
増殖前網膜症
網膜内細小血管異常、軟性白斑、網膜浮腫がみられます
BⅡ
早期増殖網膜症
乳頭に直接連絡しない新生血管がみられます
BⅢ
中期増殖網膜症
乳頭に直接連絡する新生血管がみられます
BⅣ
BⅤ
晩期増殖網膜症
BⅣ(硝子体出血または網膜前出血がみられます)
BⅤ(明らかな増殖組織を伴います)
高血圧性眼底
眼底に高血圧によって生じた変化がある所見です
動脈硬化性眼底
眼底に動脈硬化によって生じた変化がある所見です

 

◆KWとScheieの分類
KW(キースワグナー)
※本態性高血圧症 の変化をみるもの
Scheie(シェイエ)
H
高血圧性変化をみるもの
S
動脈硬化性変化をみるもの

※本態性高血圧症=原因不明の高血圧
変化の進行程度を「0(変化なし)~Ⅳ」で表し、Ⅰ以上で軽度の高血圧眼底、軽度の動脈硬化性眼底などの所見が出ます。Ⅱa程度で50~60歳ならほぼ年齢相応の変化と判断します。

【視力】

視力検査では遠距離は5m(遠くを見る)視力を、近距離では50cm(近くを見る)視力を測定しています。
左右、裸眼・矯正、遠近の各測定結果ですべての値が0.4以下の時、 経過観察または受診の判定がつきます。

 

【眼圧】

眼球に風を吹きつけて(=非接触測定)跳ね返ってくる圧力を測る検査です。
緑内障の診断では必須の検査ですが、最近では正常眼圧緑内障が増えています。

 

基準値
0~20mmHg
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