30.秋こそ注意!ダニアレルギー|一般財団法人 京浜保健衛生協会

京浜保健便り

30.秋こそ注意!ダニアレルギー

保健師便り2018.10.03 45524view

秋こそ注意!ダニアレルギー
アレルギー性鼻炎と聞くと、「花粉症」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 春の花粉症といえばスギやヒノキ、秋の花粉症といえばブタクサやヨモギなどが挙げられます。
鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどが毎年同じ時期に起こるアレルギーを季節性アレルギーといいますが、ハウスダストやカビ、ダニなど季節によらず年中続くアレルギーを通年性アレルギーと言います。今回は、通年性アレルギーながらも秋にこそ注意していただきたい、「ダニアレルギー」についてのおはなしです。

ダニアレルギーを引き起こす時期

「ダニ」と言えば、夏じゃないの?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。 ダニによる被害は時期によって内容が異なり、以下の3つに分けられます。

ダニアレルギーを引き起こす時期

ダニアレルギーを引き起こす時期

ダニアレルギーの原因は生きているダニそのものではなく、ダニの死骸や糞です。 夏にダニが大繁殖したあと、空気が乾燥した時期になると、ダニアレルゲンであるダニの死骸や糞は乾燥して粉々になります。 0.01㎜程度の非常に小さくなったダニアレルゲンは、風やちょっとした衝撃で容易に浮き上がり空気中に浮遊します。そしてとても小さな物質のため呼吸によって体内に入り込み、アレルギー症状を引き起こすのです。

ダニアレルギーによる主な症状
ダニアレルギーによる主な症状には、以下のようなものが挙げられます。

鼻・・・アレルギー性鼻炎
気管支・・・喘息
皮膚・・・アトピー性皮膚炎
目・・・アレルギー性結膜炎

ダニアレルギーを引き起こす時期

断熱性や気密性が高く、気候にかかわらず快適に過ごせる現代家屋は、人間だけでなくダニにとっても快適な環境といえます。アレルギーを防ぐために、今できることをやってみましょう!ダニアレルギー対策のポイントは、 繁殖防止(除湿、掃除、熱処理)、アレルゲン除去(掃除、洗濯)です。

除湿

~ダニが嫌がる環境づくり~

壁から10cm離す、マットレスの底面に風を送る(片側を高くする等、月1回程度)
敷布団・・・毎日布団をあげる、天日干し(週1回程度)
掛布団・・・寝ない時間はめくっておく
畳・・・年に1回は天日干し
押入れ・クローゼット・・・定期的に換気

掃除

~ダニにエサ(フケ、垢、皮膚、皮脂)を与えない&アレルゲンの除去~

フローリング、家具・・・水拭き(硬くしぼった雑巾など)
→空気中に巻き上げるのを防ぐため水拭き(活動により空気中に舞うため朝がベスト!)
畳、絨毯、カーペット、布団・・・丁寧に掃除機がけ

・1㎡あたり30秒かけて掃除機をかける
・専用ノズル等の活用
※畳の水拭きは畳が水分を吸収してダニ繁殖の温床となってしまうのでNG!

熱処理

~生きたダニは50度以上の熱で死滅~

布団・・・布団乾燥機(ダニを死滅)の後、掃除機がけ(アレルゲンの除去)
寝具(シーツ、布団カバー)・・・乾燥機またはアイロンがけ(ダニを死滅)の後、洗濯(アレルゲンの除去)

洗濯

~ダニアレルゲンは水溶性のため、洗濯が効果的!~

寝具(シーツ、布団カバー)・・・こまめな取り替えと洗濯(週1回程度)
※シーツはエサやアレルゲンを巻き散らかさないためにそっとはずす
カーテン・・・年に1回以上は洗濯

※弊協会でもアレルギー検査(アレルギー原因物質の候補になる39種類のアレルゲンをスクリーニングする検査です)が受けられます。気になる症状のある方は、一度ご検討ください。

保健師便り

この記事は、神奈川県川崎市高津区にある健診機関「京浜保健衛生協会」が執筆・監修しています。人間ドック/巡回健診/女性のための健診/がん検診など、健診でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

一般財団法人 京浜保健衛生協会

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