24.高尿酸血症クイズ|一般財団法人 京浜保健衛生協会

京浜保健便り

24.高尿酸血症クイズ

保健師便り2018.04.03 353view

高尿酸血症クイズ
歓迎会やお花見などでお酒を飲むことが多い時期ですね。
お酒を飲み過ぎると尿酸値が上がりやすいことは多くの方がご存じでしょう。では尿酸値が高い状態を放置すると、命にかかわる病気になるリスクがあることをご存じですか?
今回は高尿酸血症のクイズをご用意しました。答えの後に高尿酸血症の予防方法も上げましたのでぜひ参考にしてみてください。

高尿酸血症クイズ 答えを一つ選んでください

  • お酒を飲むならどれが高尿酸血症になりやすいでしょうか?問題1
  • どのストレス解消方法が、高尿酸血症になりにくいでしょうか?問題2
  • 高尿酸血症を長期間放置するとなりやすい病気は?問題3

回答

 第一問  お酒を飲むならどれが高尿酸血症になりやすいでしょうか?

答え:3

 高尿酸血症とは

飲食で摂ったり体内で作られる「プリン体」が分解された老廃物を「尿酸」といいます。尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態が「高尿酸血症」です。通常尿酸は体の中で一定の量が保たれていますが、体の中で過剰に尿酸が作られたり、尿酸の排泄がうまくいかなくなったりすると、バランスが崩れて高尿酸血症を引き起こします。

その尿酸のもとになるプリン体を多く含むのがビールです。ビールは発酵させる時に使う麦芽に、プリン体が多く含まれています。一方でプリン体が少ないのは、焼酎やウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒です。蒸留酒は製造過程でプリン体が除かれるので、極めて少なくなります。また痛風発症の関係を調査した研究によると、ワインは痛風発症リスクとの関係は認められませんでした。

しかし、どのアルコールでも体内で分解される時に尿酸が作られます。さらにその際に出来る乳酸という物質が尿酸の排泄を妨げるため、どのお酒でも飲酒量が多ければ高尿酸血症のリスクは上がります。またアルコールは高カロリーのため、肥満の原因にもなります。
プリン体含有量を意識するだけでなく、適量を守り休肝日を設けることが大切です。

お酒の適量は1日平均純アルコールで20g程度(下記どれか1つ)
それぞれのプリン体含有量(㎎)
ビール中瓶(500ml)
16.5~34.5
発泡酒(500ml)
14.0~19.5
チューハイ7%(350ml)
5.95~8.05
日本酒1合(180ml)
2.18
ワイングラス2杯(約240ml)
0.975
ブランデー(約75ml)
0.275
ウイスキーダブル1杯(約60ml)
0.1
焼酎25度コップ半分(約100ml)
0.04

その他にプリン体の多い食べ物は?

卵・肉・内臓・魚・魚卵・干物・塩辛などはプリン体が多いため、食べ過ぎないように気を付けましょう。また、肉汁や鶏がらスープも飲み過ぎないように注意しましょう。お酒を飲んだ後に、〆のラーメンを食べる人はほどほどにしましょう。

 第2問  どのストレス解消方法が、高尿酸血症になりにくいでしょうか?

答え:2

ストレスは尿酸値を上昇させ、痛風発作(※1)を起こしやすくなるため、ストレスの発散は大事です。しかし方法を間違えると逆効果になってしまいます。アルコールは第1問の答えの通り、分解時に尿酸が作られます。ジョギングなど沢山汗をかくような激しい運動は、体内の尿酸値が上がります。ゆったりとしたウォーキングは高尿酸血症になりにくいです。運動前後は十分に水分補給をしましょう。

※1痛風発作
「痛風」とは高尿酸血症の結果起こる関節炎です。高尿酸血症が持続すると血液に尿酸が溶けきれなくなり、尿酸が結晶化して関節や組織にたまっていきます。関節にたまった尿酸結晶に対して免疫細胞が反応し、炎症が起こります。ある日発作的に起こる足の親指などの関節の腫れや激痛が「痛風発作」です。尿酸値は8mg/dl以上で多くの場合治療の対象となり、6mg/dl以下を目指します。

体内でプリン体を過剰に作られないようする方法は?

アルコールの飲み過ぎ、早食い、激しい運動などは、急激にエネルギーが消費されてプリン体が多く産生されます。ストレスが溜まるとそれらをやってしまいがちですが、体のためにゆったりしたストレス解消方法を選びましょう。

 第3問   高尿酸血症を長期間放置するとなりやすい病気は?

答え:1

尿酸値が高いまま放置すると、痛風発作の他にどのようなことが起こるでしょうか。

尿酸が尿路に蓄積すると、「尿路結石」が出来ます。また皮下組織や関節に蓄積すると、コブのような「痛風結節」を作ります。高尿酸血症が長期間続き、尿酸の結晶が腎臓に沈着すると腎臓の機能を低下させます。「腎不全」にまで悪化した場合は、透析が必要になります。
また高尿酸血症はメタボリックシンドロームと関連が深く、高血圧や糖尿病、脂質異常症などを合併しやすいと言われています。それらが悪化すると「脳卒中」や「心臓病」など命に関わる病気につながることもあります。なお糖尿病が悪化した場合は、腎不全だけでなく、失明や足の壊死のリスクがあります。

体内の尿酸を排泄されやすいようにする方法は?

・体重コントロールをしましょう
肥満は尿酸の排泄を悪くしたり、尿酸が多く産生されます。
BMI=25以上は肥満です。BMI=(体重kg)÷(身長mの2乗)で求めます。BMI=22のときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。
また内臓脂肪型肥満では、尿酸が多く産生されます。特定健康診査を受けた方で、内臓脂肪型肥満(お腹回りが男性は85㎝以上、女性は90㎝以上)の方は注意が必要です。食べ過ぎに気を付け、日常生活を活発に過ごし、適度な運動を心がけましょう。

・野菜、海藻を積極的にとりましょう
尿をアルカリ性に傾けるので、尿酸が溶けやすくなり排泄されやすくなります。野菜は1食に1~2皿摂り、1日小鉢5皿を目標にしましょう。

・水やお茶でしっかりと水分補給しましょう
水分をとると尿量が増え、尿酸が排泄されやすくなります。
これから夏にかけて、汗をかく機会が増えてきます。1日に水やお茶を2L程度取りましょう。特に汗をかいた時や、運動前後、入浴前後、就寝前後などに水分を取りましょう。
※疾患があり生活指導を受けている方は主治医に相談しましょう。

高尿酸血症や痛風は、どんな人に多い?

高尿酸血症や痛風は、男性に多い病気です。女性は女性ホルモンの影響により、腎臓から尿酸が排泄されやすくなっています。しかし食の欧米化や生活習慣の乱れによって、近年では女性患者も増加傾向です。女性ホルモンの分泌が低下する閉経後には、急速に増えていきます。

尿酸値が高かったらどうしたらいい?

尿酸値が上がる原因は生活習慣だけでなく、腎臓や血液などの疾患がある場合や、薬剤の影響、遺伝などもあり、原因によって治療方法が違います。血液検査の尿酸値で受診の判定が出た場合は、お近くの内科に受診して医師に相談しましょう。

保健師便り

この記事は、神奈川県川崎市高津区にある健診機関「京浜保健衛生協会」が執筆・監修しています。人間ドック/巡回健診/女性のための健診/がん検診など、健診でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

一般財団法人 京浜保健衛生協会

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