32.冬の乾燥対策|一般財団法人 京浜保健衛生協会

京浜保健便り

32.冬の乾燥対策

保健師便り2018.12.03 53view

秋こそ注意!ダニアレルギー
空気が乾燥する季節になりましたね。そうすると、これから特に気になってくるのが風邪やインフルエンザなどの感染症。他にも、手荒れ・肌荒れのスキントラブルなど体表面の乾燥も気になりますが、冬は体内も乾燥状態(いわゆる脱水)になりやすいと言われている時期です。“潤い”を上手に取り入れて、これから迎える冬本番を元気に乗り切りましょう!

ラジオ体操のはじまり

冬の気圧配置


冬に天気予報で良く耳にする“西高東低の気圧配置”。日本の西側に位置する非常に冷たい空気の塊であるシベリア高気圧から東の低気圧に向かって空気が流れ出すため、その間にある日本は冷たい風にさらされることになります。この冷たい風は日本海側に雪を降らせて水分を放出するので、太平洋側には乾燥した空気をもたらします。

空気に含まれる水分量の低下

空気に含まれる水分量は温度によって変化します。温度が高い時は多く、低い時は少なくなるので、寒い冬は乾燥しやすくなります。

暖房器具の使用


私たちの生活になくてはならないエアコンも、冬は乾燥の原因となることも。エアコンで室内温度が上昇すると、空気が含むことができる水分量は増加します。しかし、実際に水分が供給されないままであると室内空気における水分割合は低下するため、湿度(相対湿度)が下がってしまい、空気が乾燥するのです。また、温風が直接体に当たることで乾燥の原因となってしまうこともあります。

現在のラジオ体操は2種類

ウイルスが活発化


風邪はそのほとんどがウイルス感染によるものですが、そのウイルス感染の中でもインフルエンザは毎年冬に大きな流行となります。ウイルスは寒冷に強く、冬場の乾燥はその飛散を容易にするため、感染者からの咳やくしゃみによる“飛沫”や手指を介した“接触”により感染が拡大してしまうのです。

身体への影響

気道粘膜

この時期、のどの痛みや乾燥、くしゃみ、せき、鼻水、鼻づまりなどに悩まされていませんか?体内に入ってくる空気は加湿・加温され、異物を取り除かれた後、肺に達します。しかし、外気が乾燥しすぎていると、鼻粘膜による加湿だけでは間に合わず、空気は乾燥したまま気道に入ります。

その結果、異物やゴミを排除するために必要な運動が抑制されるほか、粘液の粘稠度が増して溜まってしまい、気道の清浄化が妨げられます。このような防御機能の低下によって、ウイルス感染を起こしやすくなってしまうのです。

皮膚

皮膚には、汗や皮脂が表面で膜を作り、水分をため込んだり、蒸発しないようにするバリア機能が備わっています。しかし、冷たく乾燥した外気にさらされるとこれらのバリア機能が低下し、水分が抜けやすい状態となってしまいます。乾燥した皮膚は外的刺激に弱く、掻くことでより強い皮膚トラブルとなることもあります。

 

現在のラジオ体操は2種類


体内の水分は、皮膚や粘膜、呼気を通して蒸発していきます。冬は夏と比べて発汗こそ減るものの、空気の乾燥によって、体内からの水分蒸発がより多く起こると言われています。気温が低くなるとのどの渇きを感じにくくなり、夏ほど水分摂取も進まないため、知らず知らずのうちに脱水状態…なんていうこともあるのです。

冬場に多く起こるものとしてヒートショックが知られていますが、脱水で血液がドロドロであるとこれら心筋梗塞などを発症するリスクが高まります。冬場もしっかりと水分を摂って発症予防に努めたいですね。

現在のラジオ体操は2種類

水分摂取


冬も夏場と同様にこまめな水分摂取が必要です。体内の水分量を維持することで脱水と気道粘膜の乾燥を防げます。また、乾燥肌対策としても有効です。朝・昼・晩の食事に加えて、食間、入浴前後、就寝前、起床時等コップ一杯程度の水分を摂るようにしましょう。

この際、アルコールやカフェインの入った飲料は利尿作用が強いため、水分補給としては適しませんので注意しましょう。この時期は温かい飲み物が良いですね。 また、感染症が流行するこれからの時期は食欲が落ちたり、激しい下痢や嘔吐で脱水になることも。そんな時は効果的に水分摂取を行うため、電解質を含む経口補水液を利用してもいいでしょう。

室内の加湿


オフィスの環境基準を示した事業所衛生基準規則では、(相対)湿度40~70%の維持を努めるとされています。インフルエンザ対策としては湿度50~60%が理想です。広いオフィス内では場所により湿度が異なることも考えられますので、複数個所に温湿度計を設け、より効果的な加湿が行えるように調節しましょう。

加湿方法の一例

加湿器の設置、調湿機能付き空調システムの導入

~デスク周りの簡単な加湿方法~

お湯(水でも可)を張ったカップを置く

水が垂れない程度に絞ったタオルを置く、フックにかける、引き出しの上部に挟む 等

室内の加温・加湿時は換気もセットで行いましょう!

目には見えませんが、暖房器具から出される排気ガスや塵、埃などで室内の空気は時間とともに汚れていきます。汚れた空気は気管粘膜を傷め、感染を起こしやすい状況に。1時間に5分程度は換気を行い、空気を入れ替えましょう。

マスクの着用


マスクは感染者が着用することで感染拡大を防ぐのがその目的ですが、口元を覆うことで気道粘膜の乾燥を防ぐことができます。また、鼻や口元に無意識に触れる(接触感染)機会を減らせるので、間接的な感染予防にもなります。

湯温はぬるめ

40度を超えると体表面の保護成分である油分が取り除かれてしまいます。湯船やシャワー、家事の際の湯温はぬるめにしましょう。湯船のぬるめの設定は、先に述べたヒートショックの予防としても有効です。

保湿剤の使用

家事の後や洗顔後、入浴後などは手や顔、体の肌が乾燥しやすい時です。自分の好みや求める効能にあった保湿剤を選んでみてください。ただし、これらの保湿剤もあくまで本来持つバリア機能を助けるためのものです。過度な使用は避け、皮膚の調子が良くならないときは専門医に相談しましょう。

保健師便り

この記事は、神奈川県川崎市高津区にある健診機関「京浜保健衛生協会」が執筆・監修しています。人間ドック/巡回健診/女性のための健診/がん検診など、健診でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

一般財団法人 京浜保健衛生協会

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